読者の皆様、ご無沙汰しております。お元気ですか?

みらい代表は元気です。公私ともに大変多忙なこの夏でした・・・

この土日、列島は秋雨前線と台風24号の接近に伴い大雨が予想されています。

29日23時現在の台風の位置と予想進路

奄美大島近海にいる台風24号はこの後進路を北東にとり日本列島を縦断する予想となっています。防災対策には十分留意したいものです。

ところで、話は変わりますが、一昨日9月28日金曜日、長野県と岐阜県にまたがる活火山の御嶽山に初めて登山をいたしましたのでその様子をご報告いたします。ご興味ある方はつれづれなる折にでもご覧ください。

平成30年9月28日 御嶽山登山行

2014年9月の噴火以降、火口付近及び山頂付近(剣ヶ峰)の入山が規制されていました御嶽山ですが、一昨日9月26日登山道の一部の規制が解除されました。

規制解除されましたのは、御嶽ロープウェイから続く黒沢登山道経由する山頂剣ヶ峰までの区間で、それ以外の区間は未だ厳しく入山が規制されているとのことです。

9月26日は2014年9月27日の御嶽山噴火事故から4年を前に犠牲者の遺族ら約30人が26日、慰霊登山をしたとのことです。噴火災害後初めて山頂に立ち、遺族らは慰霊式を行い犠牲者に黙とうをささげたとのことです

御嶽山頂部 26日規制解除 木曽町方針 遺族ら入山皮切り(信毎webより)

ここで山にあまり詳しくない方向けに御嶽山とはどんな山か、予備知識としてご紹介いたします。

御嶽山(おんたけさん)は、長野県木曽郡木曽町・王滝村と岐阜県下呂市・高山市にまたがり、東日本火山帯の西端に位置する標高3,067 mの複合成層火山である。大きな裾野を広げる独立峰である。(wikiより引用)

2014年9月27日に7年ぶりに噴火。山頂付近にいた登山客が巻き込まれ、1991年雲仙普賢岳の火砕流による犠牲者数を上回る事態となった。

空から見た御嶽山、広大な裾野を持つ成層火山である。

2014年の噴火(2014年10月11日撮影)

標高3067m、火山として富士山についで、日本で2番目に高い山であり、日本で14番目に高い山である。3000m峰として日本で最も西に位置する山であるとのことです。

3000m超の山ですが、御嶽ロープウェイを利用する黒沢登山道からの山頂を目指すルートは難易度は低く、鎖場や高度感あるところは一つもなく初心者でも容易に登山が可能であると言えます。

とにかく、3000m峰としては日本で3番目に登るのが容易な山と言われています。

(1番楽なのは乗鞍岳、次が立山かな?いずれもケーブルカーなどで2000m超まで一気に登ることができるので実質の標高差はあまりない)

今回の規制解除は、30年の9月26日正午から10月8日月曜日正午までと大変期間の短いものであり、御嶽山には以前から登山したいと思っておりこの機会に是非と思い立ち登山行を決心いたしました。

7:30 茅野発

高速を使わずした道で行きました。

この日は久しぶりの天気快晴、絶好の登山日和となりました。

茅野市安国寺から八ヶ岳を遠望する。美しい秋晴れの朝です。

杖突峠 峠の茶屋 諏訪の平を一望できるスポットとして有名です。

展望台におりて写真撮影をしました。

国道361号線を経由し木曽福島へ向かう道

国道19号線から御嶽山へと続く県道を進むこと約30分くらいか?ようや御嶽山を目にすることができました。あれがかの御嶽山かあ・・・

10時ちょうど、御嶽ロープウェイ駐車場到着。平日にも関わらずすでにたくさん車がありました。第1・2駐車場はすでに満車でしたので第3駐車場に止めました。

あれがこれから登る御嶽山かあ、八ヶ岳とは異なりとても荒々しい山容だなと感じました。

ロープウェイに揺られること約10分、山頂駅に到着しました。

自撮り用?に鏡がありましたので自撮りしてみました。

登山というよりほとんどサバゲに行きそうないでたちです・・・

(モンベルとかはもっていないので仕方ありません・・・)

頂上駅の御嶽山神社

頂上駅神社からの見晴らし、遠く八ヶ岳、南アルプスが一望できる

さて、ここからが本当の登山始まりです。標高差約1000m、コースタイム2時間半、それではいってまいります!

7合目からスタート、8合目までの道のりを以下ギャラリーにて紹介いたします。

登ること約1時間、8合目の小屋、女人堂到着

ここまで登ると御嶽山もはっきり見えて、いやがうえにも早く登ってしまいたい気持ちが高ぶってまいります。

8合目から9合目まで

森林限界を超えて、勾配はいよいよ急となり風も強さを増してきました。

活火山なので、当たり前ですが硫黄の匂いも強くなってきています。

鳥居がなぎ倒されています。

登ること約50分、9合目の小屋が見えてきました。

登ること約2時間、ようやく剣ヶ峰と二ノ池分岐まできました。山頂まであとわずかです。

ここでせっかくなので二ノ池方面まで寄り道してみることにしました。

なんだか火星か、地獄のそこのような風景です。

二ノ池は日本でもっとも標高の高いところに位置する湖沼だそうです。

画像ではわかりずらいですが、湯気が立っており、ガスが噴き出しているのが、ずっと沸騰しているように泡立っていました。

池から湯気が出ています。またまるで沸騰しているかのように泡がボコボコでています。

周辺を歩いていると、どこからともなく「ポーーーーーーーーー」と途切れることのない音が出でいます。動画ではわかりにくいと思いますが、かすかに聞こえるでしょうか・・・

初めどこから出ている音なのかまったくわからず、誰かが携帯電話かラジオで出している音か、緊急火山情報の何かで思ったのですが、よく耳を澄ますと地面から出ている音だとわかりました。

地面から火山ガスが噴き出ているその音とのことでした。

どおりで硫黄臭がきついわけだ。

これはいつ噴火しても不思議はないなと直感的に思いました。ちょっと背筋が寒くなるそんな感覚がしました・・・

この山は生きている!バリバリの現役メジャーリーガーだ!なんてことを思ったりしました・・・

さて、二の池周辺の散策を終え、残すは頂上標高3067メートルの剣ヶ峰を目指して前進!

頂上直下、新設された避難用シェルターと慰霊碑前に到着、画面左側は頂上山荘で取り壊しの作業をしているところでした。

新設されたシェルター

新設された慰霊碑 事故にあわれた方のご冥福を心をこめてお祈りして参りました。

頂上に至る最後の階段です。この階段が一番きつかった!

御嶽山最高標高地点到着!人生初の3000m越えです。眺望は最高です。

仏像の頭がもぎ取られたままで、噴火のすさまじさが感じられます。

お鉢廻り方向、この方面は依然として入山規制されたままです。

どこかの惑星のクレーターのような風景です。

頂上から、直下の山荘跡、遠くに見えるのは八ヶ岳連峰に南アルプス

頂上を後に下山する、中途見晴らしの良い適当な箇所で昼食をとる。定番のカップヌードルとおにぎり一つ、山ではこれが一番のごちそうです。

県警のヘリコプターが負傷者を救助しています。本日これで2回目撃しました。

山岳救助の危険な任務、本当にお疲れ様です。

15時10分ごろ、8合目女人堂まで戻る。

小休止していると、登山道下の方からなんだか若い女性らしい華やかな声が聞こえて参ります。こんな時間から登山するのか?ちと非常識ではないか?帰りはどうする気なのだろう?と心配になります。

少し芝居がかった大きな声で「はぁーん❤、この景色を見たくてここまで登ってきたんだぁ❤」と聞こえてきます。・・・ん?

普段は女性に甘い私ですが、この時は反射的にこう思ってしまいました。

「ここは神聖な山だぞ!控えろ!」って

↑ こう思ったからって怒っているわけではありません。どちらかというと思いがけず聞こえた女性の華やかな声がちょっと嬉しいはずです。

するとその声の主の女性が女人堂前に来まして、彼女をとりかこむようにお供のカメラマンさんや音声さんのスタッフさんがいまして、ああそうか、何かの番組の撮影なのかと理解しました。

芸能人かどなたかとお顔を拝見しましたが、とてもかわいらしい方でしたが、ちと存じ上げず、おそらく地方局の女子アナさんかと思いました。

お仕事だったのか、大変失礼いたしました、お疲れ様です・・・

16時15分、ロープウェイ頂上駅到着、最終便は16時30分、なんとか間に合った

下山時はいつも少しさみしい・・・

16時30分、麓駅無事到着、下山完了!

後は家路につくだけ、家に帰るまでが登山である、云々・・・

さて、今回の日帰り登山行は、ちと強行軍でしたが天候にも恵まれ大いに満喫することができました。

御嶽山は、初心者にもやさしい山であるとは聞いていましたが、ただ登ることに関しては確かにそうかもしれません。登山道は最初から最後までよく整備されており、鎖場はないし、高度感ある箇所もありません。

これなら八ヶ岳の赤岳や阿弥陀岳のほうが難易度高いでしょう。

しかしながら、御嶽山にはそれとは別の厳しさというか、危険さがあると思いました。それはいうまでもなく御嶽山が現役バリバリの活火山であること。

いつ噴火してもまったく不思議ではありません。この意味では、かの剱岳や北ア西穂~奥穂間をもしのぐ国内随一の危険度かもしれないと思いました。

これは何もおおげさに危険さをあおったりしているわけではなく、活火山であることをあらかじめ念頭に置いて登山に臨むべきだと、そんな風に感じました。

危険な山である、そのことを予め認識したうえで登山をするのであれば、活火山の荒々しさや、山の息吹を感じられ、大変有意義な登山行となるのではと思いました。ちょっとドキドキもします。それがまた楽しくも感じられます。

実際、今まで登ったどの山よりも迫力があり圧倒されました。

行って非常によかったです。とても楽しめました。そしてまた行きたいです。

御嶽山、今年はまた10月8日には規制解除が終わってしまいますが、まだ行かれてない方は是非一度お勧めいたします。

国内のどことも似ておらず、他の惑星に行ったような非日常感が味わえると思います。

以上、御嶽山登山行でした!

最後に、この場をお借りして亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

また、救助に当たられた警察や自治体、消防や自衛隊関係者の皆様のご尽力と山道の整備に従事されました各方面の関係者様に心から敬意を表します。

 

ありがとうございました!