今年もあと少しで終わりですね、お疲れ様です。

今、日本ではある事件を契機に過重労働の問題がクローズアップされています。

電通幹部を労働基準法違反の疑いで書類送検へ

昨年の12月25日クリスマスの日、大手広告代理店の新卒社員の女性が自ら命を絶ちました。過重労働によるストレスの蓄積が原因と考えられます。

厚生労働省の東京労働局は、違法な長時間労働をさせていた疑いが強まったとして、同社本社と幹部を、28日にも書類送検したとのことです・・・社長は来月、辞任する意向を明らかにされました。

東大をご卒業され前途有望な女性の方と思います。若くしてお亡くなりになるのはあまりに惜しい気持ちがしますが、さすがに一日20時間も残業が続いたら心身ともに持たないと思います。

何より親御さんにとっては、かけがえのない娘さんであり、心よりご冥福をお祈りいたします・・・

過日、埼玉県所沢の実家に行った折、看護師をしている妹よりちとショッキングな話を聞きました。

それは、通勤のため西武池袋線にのっていた際、先頭車両だったそうですが・・・と、ここまでお話したらもうお察しつくと思います、

石神井公園付近とのことですが、人身事故(飛び込み)があり、先頭車両だったので、ドンと大きな音と揺れがおき、電車が何かを巻き込む嫌な音がしたそうです・・・車内は騒然となり、皆が不審に思っていたところ、「ただいま人身事故が発生しました・・・乗客の皆様は今しばらくお待ち下さい」と震えた声でアナウンスされたそうです・・・

車内の電気は止まり、一時間ほど待たされた後、希望する方は最後尾車両から降りてもよいとの案内がされたそうです・・・

妹には、その一部始終を目撃したのか聞きましたが、直接は見なかったけれど衝撃と音がすごかったとのことでした・・・

どんな理由があるのかはわかりませんが、まずは亡くなった方のご冥福をお祈りしたいと思います。普通の人なら何より恐ろしい、死、それを自ら選ぶからにはそれ相当の理由のあることでしょう・・・

と同時に運転手さんはとてもお気の毒です。救助に当たる警察官・消防士、医療関係者、鉄道職員の方も本当にご苦労様です。

私自身は、天性の楽天家なのか「死んでしまいたい」と思ったことはありません。ニワトリは3歩あるけば忘れてしまうといいますが、私も嫌なことがあったとしても、割合早く忘れてしまいます。

なので自殺される方のお気持ちがよくわからないところもあります。

人はなぜ自ら死を選ぶのでしょう?

統計を調べてみました。

厚生労働省:自殺の統計 各年の状況 より

平成27年度の統計では、

・年間24,554人お亡くなりになっています。

・1日あたり 24554人÷365日=67.2人 1日当たり約67人の方がお亡くなりになっています。今日もどこかで死を選択される方がいるのでしょうか・・・

・67人÷24時間=2.7人 1時間あたり 約3人の方がお亡くなりです

・月別に見てみますと、3月から5月が最多で桜咲く春は要注意です。また8月も多いようです。暑さは人を不条理にさせるのでしょうか?

意外にも師走12月は例年でも最小のようです。忙しくて死んでる暇はないということか・・・

・男女別自殺者数は、男性16,798人、女性7,756人 おおむね2:1で男性のほうがお亡くなりとなっています。男は社会的プレッシャーも多いと思われますし、意外と繊細で弱い生き物なのかも・・・

・都道府県別10万にあたり死亡率は1位は秋田県の26.8人で、新潟・島根あたりが高い水準で推移しています。最下位は神奈川県の15.2、意外なことに、愛知・京都・大阪・広島などの大都市は低い水準で推移しています。

四国地方は、4県とも低水準です。また、日本海側の県でも福井県は低水準です。意外なことに宮崎県は九州で最も自殺率が高いです。

世代別では

~19歳 554人 ②20~39歳 5,439人 ③40~59歳 8,048人

④60~79歳 7,424人 ⑤80歳以上 2,459人

となっています。40~50代の実年世代がピークのようです。

また60代以上も多いです。19歳より下の年齢でも自殺者が少なくないことは見過ごせないことです。

理由は、世代によって異なるのですが、

若年層では、①学業不振、②人間関係(いじめや失恋など)、③将来への悲観、

意外なことですが、子どもの自殺率は昔のほうが高くなっています。戦前期では、ほぼすべての時期で10万人あたりの自殺率10.0のラインを超えています。

戦時中は非常に低水準となっています(統計がとれなかったこともあるでしょう)。人は外敵と戦ってる間は精神を病む余裕がないのかも知れません。平和になると自分の内面に攻撃性が向かい自分自身をいじめるようになるそうです。

1945(昭和20)年に戦争が終わるや、子どもの自殺率は急上昇し、1955(昭和30)年には15.6とピークに達します。映画などで美化されることも多い時代ですが、子どもにとっては最も「生きづらい」時代だったようです。

ちなみに昭和30年代は、殺人や強姦などの凶悪犯罪も現在とは比較にならないくらい多発していました・・・

中高年層では、①健康問題(がんやうつ病その他)、②仕事の問題、家庭関係、③借金問題など、が上位を占めるそうです。

 

★人は自ら死を選ぶとき、最後の瞬間に何を思うのか?

死んでいくとき、どんな気分がするのでしょうか?

近頃、高層マンショから飛び降り奇跡的に助かった方の告白記事を目にしました。

朝日新聞デジタル記事より

10年前にマンションから飛び降り、一命を取り留めた40代の女性が朝日新聞の取材に応じ、訴えた。「自殺は最後の解決策ではないはずです」

■「希望は自分で見つけるもの」

いち、にの、さん――。大阪市内のマンション13階の通路に腰掛けていた女性は心の中で数をかぞえ、重力に体を任せた。覚悟を決めたはずだったが、ゆっくりと落ちていく感覚の中、恐怖と後悔、絶望が襲ってきた。「死にたくない」

数日後、意識が戻ったのは病院…

どうも、飛び降りた瞬間に激しく後悔するそうです・・・

飛び降りてから気がついたこと、「生きたい…」と思うそうです。

 

●自殺はまじめで誠実な方に多いように感じます。

●生きる価値がない、生きている意味がない、と思う日もあるかもしれません。

しかしながら、その日、その日をただ生きているだけで、「人類」という種の多様性を支えているのだから、特別何か立派なことをしていなくても、ただ生きているだけでそれは素晴らしいことであり、価値あることだと思います。

「素晴らしい!そのままのスウィングで十分3割打てる!」

生きていくうちには、いろいろな悩み事や壁に直面すると思います。

自殺の原因について、

・うつ病・統合失調症では、素人には手に負えません。しかるべき専門医の受診・治療が必要です。

・病苦については、例えばがんの疼痛などは非常に苦しいと聞きます。死んでしまいたいと思ったとき、死んでしまうのではなく、ひょっとしたら神仏におすがりすれば奇跡は起こるかもしれません。信仰は時々奇跡を起こします。

この際、気をつけたいのは、詐欺まがいの民間療法やカルトめいた宗教・加持祈祷は絶対に避けるべきです。

・経済苦の場合、借金があっても殺されるわけではありません。死んではいけません。最悪自己破産してもよいでしょう。次は金銭問題で絶対失敗しないよう是非頑張ってください。人生はやり直しが可能だし、人は何かの契機に生まれ変わることができると考えています。

・失恋の場合、確かに今は苦しいですが、この地球上、異性は星の数ほどいます。今回はご縁がなかったと思い潔くあきらめましょう。あきらめることにより得られるものもあります。捨てる神あらば拾う神ありです。

もともと生き抜く道は艱苦の道、いやなことも時がすべてを解決するようにおもいます。

 「一切は時が解決する」

とにかく死んではいけない、それが本稿の趣旨です。

今日も日本のどこかで悲しんでいる人がいるかも知れません・・・

もしあなたの周りで悩んでいる人を見かけたらお話を聞いてあげてください。

話を聞く、ただそれだけで失われなくてもよい貴重な人命が救われることもある・・・

ところで法律には「時効」という考え方があります。

その趣旨は、

①永続した事実状態の尊重

②権利の上に眠る者を保護しない

③立証の困難の救済

にあると言われています。これは民法上の「時効」の考え方ですが、

刑法では「公訴時効」というものがあり、

①長い期間の経過による証拠の散逸、

②不確かな証拠による冤罪の防止とともに、

③時の経過とともに、怒りや憎しみの気持ちが「宥恕」していくことも、その制度趣旨の一つとされています。

犯罪被害者の方に思いを寄せれば、「宥恕」という言葉は安易に好きになれませんが、確かに過去の過ちが未来永劫決して許されないのであれば、かの隣国が、「千年たっても許せない」とか「パールハーバーでなくC国で謝れ!」と言っていることと何ら変わりなくなってしまう・・・

人は過ちを犯すもの、だとすればしかるべき罰に服し、深い反省のあった後には、いつの日か「許しの日」が来ると考えたほうが人道主義にかなうものです。

幸せも不幸せもすべては、その人の心うちにある、仏説ではそう説かれています。

他人と比べて不幸だと思えば、一切が満たされていても、何もかもが不足に思い、不幸せに思えることでしょう。

ですが、人は人、自分は自分と考え、山あり谷あり人生、逆境を楽しんでいける人は強い。そのうち大きな福が舞い込んでくることでしょう。

悩んでも悔やんでも人生五十歩百歩。できるかぎり毎日を朗らかに乗り切っていきたいものです。倒れても立ち上がる、そこに人生の醍醐味があるような気がします。

★最大の名誉は決して倒れないことではない。

 倒れるたびに起き上がることである。

 誰か偉人のお言葉です。好きな言葉の一つです。

長文になりました・・・

今年もあと2日、皆さんにとってどんな一年でしたか?

例えいやな出来事があったとしても、もうすぐお正月です。

年を越したら、また新しい決意とともに一年をやり直せることが素晴らしいですね!

皆さん、良いお年を!