おはようございます!
晩秋の美しい朝です!いかがおすごしですか?
先週水曜日、かねてより熱望していました阿弥陀岳南陵に登山しましたのでその時の様子を画像を中心にご紹介いたします。
冬の阿弥陀岳、個人的に八ヶ岳の中で一番好きな山です。
登山道には、地図上に登山道が示されている一般ルートと、地図に載っていない、若しくは記載されていても破線となっているバリエーションルートがあります。
バリエーションルートは、道案内や目印、またルート上に鎖やはしごなどはないのが普通であって、阿弥陀岳の南陵ルートもそれに該当します(かつては一般道だったとのこですが・・・)
それだけに、一般道と比較して難易度は高くなり、滑落や道迷いの危険は大きくなります。特に冬季は毎年のように死者が発生しており八ヶ岳の中でも危険度は高いルートであると言えます。
今回のルート
結果として無事に登山できたのですが、道迷い3回、転倒2回と今までになく厳しい登山行でした。以下、画像とともにご紹介いたします。ご興味ある方は少しお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
あいにくの曇り空、予報では晴れとなっていたのですが・・・
舟山十字路、一台も車がない、こんな日に登山するのは私くらいなのだろうか・・・
有名な標識 「阿弥陀岳 南陵ルート(一般ルートではありません)」
まずは立場岳目指して林道を歩く、よく整備されており歩きやすい
人っ子一人いない山奥の道、ただ一人突き進む
広河原橋を通過する
この標識を見逃さない様にする、ここを右折する。
枯れた河原に到着する、立場岳の稜線取り付きである。
大変わかりずらく、ここで一回目の道迷い。河原を遡上してしまいロスタイム30分。日没が早い季節なのでこのロスはもったいない。
河原をまっすぐ渡り対岸の赤テープがあるところを迷わず昇る。そうすれば10分もたたず立場岳の稜線に出られる。
標識があるとひと安心できる。一般ルートではないだけに常に懐疑心を持ちながら前進する。
稜線を突き進む、地区の山林委員会の表示があるので助かります。
ここで2回目の道迷い。稜線上の分岐を誤って下ってしまい廃屋となった旭小屋まで行ってしまう。ここでロスタイム約30分、非常にがっかりだ・・・
稜線に復帰し再び前進、南沢と比べても非常に歩きやすい、落ち葉のクッションがふかふかしていて膝に優しい。
稜線をひたすら直登する。勾配はきついが歩きやすいのでストレスは少ない。
立場岳山頂到着。所要時間4時間弱。コースタイムを大幅に超過している。
小休止。水分補給とカロリーメイトを少しほおばり再び前進する。
立場岳山頂から稜線をやや下りながら前進すると、急に視界の開けて地点に到達した。
阿弥陀岳が突如目の前に現れ、かの有名な「青ナギ」の地点に到達した。
「青ナギ」とは、阿弥陀岳南陵の中途にある斜面がガレて砂状の斜面になっている箇所であり、阿弥陀岳山頂から見ると、まるで人工の構造物のようになっている地点である。
阿弥陀岳山頂から、いつかはあの道通過したいなと思っていたところ、本日とうとうだどりついた。
登山行はここからが本番であって、大小4つのピークを越えていくと思うと(直登せずトラバースしますが)、ここで覚悟を新たにし武者震いをいたしました。
P1を左に巻きながらクリアする。別に危ない箇所はない。
P2の巻き道だったか?定かではないが、これも難なく通過する。
ここまでの個所は一般ルートと特に変わりはない。
あ、これがP2だ、左に巻いてクリアする。多少高度感あるが別段怖くはない。
雲の切れ間から中岳が見えてきた。
P360mルンゼに向かう巻き道、いよいよ本日の核心部へ
P3基部、これを直登する人もいるというのだからすさまじい・・・
私には当面(一生)できなさそうである・・・
60mルンゼスタート地点から下を映したもの、すさまじい谷となっている
ここまで来たらもう引き返せないので(来た道戻るのは嫌なので)、意を決して核心部の岩登りを開始する。
取り付きから最初の2メートルが難しい、それを超えてしまえば勾配は大変きついものの落ち着いて三点支持で登れば、ホールドはたくさんありなんとか登れる。途中、小休止し呼吸を整えながら写真を撮る。
写真で見ると大したことないように見えるかもしれないが、体感ではほぼ直角、最大限の緊張感を持って慎重に登り続ける。
下方向を映す、ガスが濃い・・・
半分くらい登ってきたか、ここまでくれば一安心!
ふたたび稜線上へ ルンゼ下方向を撮る、上部は氷結している。
このコース、晴れていたら天空のお散歩コースとなるはずだったのだが・・・
あいにくの曇り空で本当に残念・・・
頂上直下の最後の岩登り、ここが一番きつかった。最後がいつも一番きつい。
13:10 予定を大幅に超過して阿弥陀岳山頂に到着する。
後はいつもの御小屋尾根ルートで戻るだけなのでほっと一安心
登りで疲れ切った体を休めて、昼食の準備。昼食はいつものカップラーメン。
だれがなんと言おうと、私にとってはこれが一番のごちそうです。
横岳方面、一瞬だけ見えた
樹氷、この日の頂上の気温はおそらく0度前後、風があまり吹いていなかったのでそんなに寒く感じない。信州人にとって0度くらいの気温は無風であればそんなに寒くはないのである。
↑この画像は2017年9月登山したときに阿弥陀岳山頂から撮影した南陵ルート(画像中央の稜線)である。晴れていたらこのような景色が見られたはず。この日は強いガスに包まれていてほとんど見ることができなかった・・・
みらい代表は稜線歩きが大好きなので晴れていたら、「天空のお散歩」を楽しめたのにと少し残念に思いました・・・
さて、食事もしたことだし、日没に間に合うよう下山しないといけないので慌てて下山を開始する。
御小屋尾根ルートの難所。はしごと鎖があるので慎重に登ればどうってことないけど、高所恐怖症の人には少し困難な箇所であろう。
御小屋尾根ルートの下りはガレた急坂を下っていくので、大変スリップしやすい。ここで二度ほどしりもちをついてしまった。二度とも大事には至らなかったが、急ぐあまり慎重さを欠いているように思ったので少しペースを落とし下ることにした。
不動清水到着、小休止、水は十分にあるので補給の必要はなかろうと判断
15:50 御小屋山頂上到着 急いで下山しないと日没となってしまう。
舟山十字路方面を下る
道は大変歩きやすいが、陽はすっかりくれてしまった・・・
御小屋山山頂から下ること約1時間、無事スタート地点まで戻ってくることができた。
舟山十字路入口、無事下山できた!
阿弥陀岳南陵ルートは、バリエーションルートの入門コースとのことですが私にとっては十分難しかった。それだけにスリルと達成感はひとしおでした。
このルート、大変気に入りました。また何度でも行きたいと思います。
何度も登って反復演練したいと思います。
以上、阿弥陀岳南陵ルート登山行でした!
※ 参考にしたサイト
八ヶ岳バリエーション入門コースへ@阿弥陀岳南陵 2015.08.31(月) : 『山 …
大変参考になりました。ありがとうございました!
※ 余談ですが、国内登山ルート最難関と言われているのが、西穂高岳から奥穂高岳へ向かるルートだそうです。
西穂高岳から間ノ岳垂直クサリ場➡逆層スラブ➡天狗の頭➡ジャンダルム➡ナイフリッジと、名前からもデンジャラスな雰囲気が伝わってきます。
いつの日かいけるようになるのかは不明ですが、地図を見ているだけで楽しくなってきます。