全国のみなさま、おはようございます!

信州八ヶ岳の夜明けです。本日は快晴、見渡す限り雲一つありません。

車の外気温計ではマイナス12度!この冬一番の寒さではないでしょうか?蓼科山のふもとではマイナス18度でした!大変寒いのですが、空気が澄んでいてとても美しい朝です。

かの清少納言が「冬はつとめて」と言ったのもうなづけます。

ところで、本日は若干業務に関係する話題をお話ししたいと考えています。

皆さんは、友人・知人にお金を貸して、戻ってこない・・・

そんなご経験ありますでしょうか?

民事のトラブルで一番多いのはお金の貸し借りです。

本日は、この「お金の貸し借り」について考えてみます。

 

★原則、人にお金を貸してはいけません

お金の貸し借りは「人間関係を壊す」からです。

そんなに親しくない間柄である場合、断ることはそう難しいことではないと思います。「手持ちに余裕がない」または「出費の予定がある」など、いろいろな理由をつけて貸さなければよいだけです。

そもそもそんなに親しくない間柄なのに、借財を申し込む人の神経が知れません。それをあなたに頼むということは、「お人よし」であることに付け込まれているのか、女性や気の弱い性格であるので舐められているのか、どちらと思われます。

 

2、どうしても貸したい場合、貸さなければいけない事情がある場合

とは言うものの、親族やごく親しい友人の場合、断るのが難しい場合もあるでしょう。どうしても貸したい場合、貸さなければいけない事情がある場合「あげたと思って貸す」とよいでしょう。

どうしても貸したい場合、口頭での約束ではなく、必ず借用証書を作成し書面にすることが大切です。

書面では、当事者の氏名(貸主・借主の氏名)、貸付の日付、住所、署名押印、返済予定日を明らかにしておくべきです。

遅延損害金について定めがある場合はその定め、

連帯保証人があればよりよいでしょう。

 

3、返済期限が過ぎても返済されない。返済して欲しい。

①まず督促をしましょう。すぐに返済してくれたらそれでオッケーなのですが、なんだかんだと支払いの猶予の申出があった場合、必ず念書を書いてもらいましょう。

念書では、借金をしている事実(金額・日付)と新たな返済期日、両当事者の住所氏名を署名押印してください。

②それでも返してもらえないとき、当事務所へご相談ください。内容証明をおくることにより解決する場合があります。ただ内容証明はあくまで最後の手段とお考え下さい。事案により弁護士・司法書士をご紹介いたします。

 

4.そもそもなぜお金を借りるのでしょうか?

銀行やクレジットカード、消費者金融、今ではお金を借りることはとても簡単です。借金をする理由について調べてみました。

借金の理由ランキング

第1位:失職/退職
第2位:結婚式/歓迎会
第3位:旅行直後
第4位:引越し
第5位:財布を無くした・紛失
第6位:学費(奨学金)
第7位:帰省した時
第8位:衝動買いする時
第9位:倒産
第10位:ギャンブル/遊び

また借金を繰り返す人の特徴・行動パターンについて

出典【缶コーヒー】借金する奴の行動パターン 3匹目【大好き】

より抜粋しました。

・「明日返すからちょっと貸して」が口癖
・月末見えない何かに脅えている。
・仕事中に個人から掛って電話にやたら丁寧に応対しその件は後ほど…と電話を切りたがる。
・支払いなどの時に急にいなくなる
・実は相談があるんだけど…
・悩み聞いてくれるか?
・いきなり財布落とす。
・いきなり家族が病気。
・冠婚葬祭が一気に押し掛ける。しかも唐突に。

・ギャンブル大好き
・風俗大好き
・各種税金滞納
・職がよく変わる
・携帯がよく止まる
・夢を語って努力せず
・頭が良さそうなフリをする
・会社に直接本人宛の電話がよくかかってくる
・何かというとすべて世の中のせいにする
・車が中古の高級車
・見栄を張る
・欲しいものはすぐ購入
・節約が貧乏臭いとよく言う

お金も無いのに見栄を張る→借金して自分の嘘(見栄)を隠す
→自分の体面が保てたことに満足する→更に見栄を張る

↑ 特に男性でこのような人は少なからずいると思います。

付き合いがよくて見栄っ張りなのでいつもお金に困っている・・・

借金を繰り返す人って、本当に不思議な生き物です。

借りるときには、頭を下げて、懇願し、「困ってるからぜひ貸してほしい、必ず返済するから」と申し出をします。哀れに思って貸してあげると、「この恩、一生忘れません!」などという。

そして返済の期限がきた。その時に元金耳をそろえて返してくれる人はまだいい、利子をつけてくれたり、お礼のお菓子やビールなどを添えてくれる人は善意の人です。

が、しかし、いよいよ返す段になると、返済日を経過しても連絡もよこさないでしらばっくれる人、言を左右にして支払いの猶予を求める人、ひどい場合は「借りたっけ?記憶にない」などという人間もいる。

「え?本当に借りてたっけ?記憶にないけど・・・

あ、確かもう返したはず!」

「返してくれ」と督促すると、逆上する人もいるから恐ろしい。場合によっては殺人事件にまで発展することも珍しくはない。

・・・恩を知らない人は犬畜生以下だという。

「犬は3日飼えば恩を忘れない」そうです・・・

お金を貸せば、最悪「殺される」ことも覚悟しなければなりません。

なので、本人のためにもなりませんので絶対に貸してはいけません。一度貸すとクセになります。

どうしても、貸したい場合、「あげた」と思って貸すか(返済されなくても恨んではいけません)、それか「殺される」ことも覚悟の上、貸してあげるとよいでしょう。

 

5.借金の上手な断り方

ただ断るのもカドが立つので、上手な言い訳(嘘)を使いましょう。このような場合のウソは「大人のウソ」として罪にはならないと思っています。

・「現在、経済的に余裕がない」

・「近く、大きい出費が予定されている」

「本当は貸してあげたいんだけどごめんね」と一言添えて・・・

そしたらそしたで、今度は他の人からの借金の連帯保証人を求められたりする。

その時、いう言葉はいつも決まっている。「お願い!絶対迷惑はかけないから」・・・

連帯保証人をお願いする人は100パーセント、この言葉を言います。

あなたから見て、絶対に信用できる人であれば保証人になってあげるのもよいでしょう。

ですが、原則お勧めできません。

たいして親しくないor信用できない人の場合、何があってもお断りするべきです。冷たいようですが・・・

それで人間関係が壊れてしまうのなら、しょせんそれまでの間柄に過ぎなかったということです。

連帯保証人を断るときの、言い訳はちと難しい・・・

案1:「親に絶対に保証人になるなと止められてる」・・・

↑ それでも「お願い、絶対迷惑はかけないから!」と食い下がられる恐れがありますね・・・

案2:「ごめんなさい、実は内緒だけど、ブラックリストに載っているから無理!」と言う。

↑ しかし、相手が口の軽い人間なら他の人に言いふらされる恐れあり。それも嫌だな・・・

なので、一番よい言い訳を考えてみました。

案3:「実はつい最近のことだが、他の人の連帯保証人になって痛い目にあっている。そして今も多額の返済継続中です。もうすっかり懲りています。なのでその件だけはご容赦ください」と・・・

いかがでしょう?ここまで言えばあきらめてくれるのでは?

他にもっとよい言い訳があったら教えて下さい。

 

5.借金返済の上手な督促の仕方

困っているというから助けてあげたくて、また、その人を信用してお金を貸したのに、返してもらえないことは本当に頭に来ます。裏切られたような気持にもなり許せないことでしょう・・・

文句の一つもいいたくなります!

が、しかし!

感情的になって、督促するのは策を得たものではありません。

最悪の場合、逆上してor支払いを免れたいがゆえに最悪殺されてしまう恐れすらあります。

なので、ここでも上手な大人のウソについて考えてみましょう。

案1:「近く、法事or入院手術費用、子供の進学等、大きな出費が予定されている。うちもお金に本当に困っています。なのでぜひ返済いただけないでしょうか?」

なんで自分の金を返してもらうのにここまで低姿勢にならなきゃいけないのか・・・ ふと疑問には思いますが、ここまで言えば、気の毒に思い返してもらえるのでは?

「この前は、○○さんが困っているというので、お気の毒に思いお金を貸しました。今回、わたしも本当にお金に困っています。お金を貸せとは言いませんが、今回助けると思って元金だけでもご返済いただけないでしょうか?」

と、まあ、こんな具合です。

案2:事業を営んでいる人は、「返済してくれないと倒産する。何とか返してほしい」と情に訴えてみる。

それでも、返してもらえない場合、まずは当事務所にご相談下さい。

ですが、そもそものトラブルの予防としまして、よほどのことがない限り金銭の貸し借りは慎んだほうがよいと考えております。

よくよく気を付けていきたいものです。

・・・

そういう私も、実は若いころ、借金の返済に苦しんだことがあります。東京に「〇〇Q」という洋服店があるのですが、19歳のときここで信販会社の月賦払い契約しました。未成年なので本来信販契約をするには保護者の同意が必要なのですが、店員に年齢を偽って記入するようほのめかされ、30万円分の契約をしてしまいました。

今考えると30万円分の洋服一式なんて、当時の身分からすると(予備校生でした)全く必要なかったと思いますが、高校を出たばかりでまったくの世間知らずでしたので、「これだけ買えば一生もの、もう買わなくてもよい、かえって安上がり」というようなセールストークにやられてしまったのです。

服のサイズもきちんと採寸していなかったのか微妙に大きくて、どうもいい加減な店員さんにあたってしまったようです。結局、着られない服は友人にあげてしまいました。

その後の支払いに大変苦労したのは言うまでもありません。

確か月々2万円の返済でしたので、なんとか完済できたのですが、今度は自動車免許を取るときに丸井のカードを作る必要があり、人生初のクレジットカードを作りました。

カードにはキャッシング機能がついていましたので、つい使ってしまいました。一度使ったら味をしめ、借りて返済を繰り返すうちに、確か最初は5万円くらいの極度額が5万円、10万円、最終的には50万円まで増えていったような記憶がしています。

自動車免許のローンはともかく、キャッシングについては自らの意思でしてしまったものであり、またまたその後の返済に苦しみました。確かその頃の年利息は利息制限法を大幅に超える29パーセントだったように思います。

今考えると、年利29パーセントなら、そんな利殖、今の時代ありませんので私がお金を貸し出したいくらいです。

いよいよ返済に困ったとき、母親に10万円くらいなんども借りてしまいました。母は信用しているのか、特に理由も聞かず、いつも気前よく貸してくれました。

また一番仲の良い高校来の友人、C氏にはなんどもお金を借りました。彼は私と違ってしっかりしているので若いころからきちんと貯蓄をしていました。彼もまたいつも気前よく貸してくれました。

母にも友人にも完済はしているのですが、今考えると人に借金を申し込むなんて本当に恥ずかしいことでした。この場を借りてお礼申し上げます。

もし、現在、親戚・友人・知人等に借金がある方は生きているうちに必ず返済してください。借りた方は忘れていても、貸した方は決して忘れていません。完済しないと死ぬ間際に思い出します。そしてきっと後悔します。

不義理をすると死ぬ間際に思い出してしまうそうです・・・

また、借金体質の方はそもそもの行動を改めなければいけません。

男性の場合、借金の理由として、先ほども列挙しましたが、

一番はギャンブル、次に飲み代などの遊興費、車のローン・改造費、キャバ嬢にはまっている人もいるでしょう。若いうちは楽しくて自分を律することができない人もたくさんいることでしょう。

キャバ嬢のさしすせそ!に騙されてはいけません。

彼女たちはそれがお仕事なのです。

女性の場合、

買い物癖・浪費癖、エステ代、美容整形などが理由として多いのでは?

遊びにお金を使うことをすべて否定はしませんが、特にギャンブルや飲み代などに限度を超えたお金を費やすことは、後から思うとただむなしいだけです。

お金をかけなくても楽しめる趣味はたくさんあります。例えば、登山やランニング、釣りなどはどうでしょうか?これらもよい道具をそろえようと思ったらお金がたくさんかかるじゃないかとの意見もあると思います。

ですが、パチンコや競馬、キャバクラなどにかかるお金を考えたら全然大したことありません。そうすれば、手元には道具は残るし健康にもよいし、どうでしょうか?まだ始めていない方にはおすすめします。

借金を重ねてそのうちにっちもさっちもいかなくなると、最悪の場合、債務整理・自己破産も視野にいれなくてはならない場合もありえます。債務整理・自己破産については行政書士の業務の範疇を超えていますので受任することはできませんが、もしお困りの方がいらっしゃったら弁護士・司法書士を紹介いたします。

最悪の場合、会社員では借金の返済や遊興費欲しさから会社や顧客のお金を盗んだりする人もいます。お金は人を狂わせます・・・ 人に後ろ指をさされることのない真っ当な人生を歩んでいきたいものです。

借金癖は一種の中毒みたいなものであり、重症例では精神科の受診・治療が必要です。

一生治らないかのようにも思えますが、そんなことありません。人は何かの契機に生まれ変わることができますし、目を覚ましてやり直すことができます。

ご自身では大丈夫な方も、お子さんがいらっしゃる方は要注意です。高校卒業し、進学・就職をしたとたん、世の中には、それを食い物にしようといろいろな業者・セールスがハイエナのように徘徊しています。世間知らずで経験未熟な若者などは格好の獲物です。

時折、「借金とかしていない?」と確かめてみるとよいでしょう。手遅れにならないうちに・・・

万が一、カードローンなど借金があって首が回らなくなったらすぐ相談するよう言っておくべきです。

そうしないと、男の子の場合、最悪窃盗や恐喝などの犯罪に走るか、女の子の場合、援助交際など始めてしまうことも絶対ないとは言い切れません。

ですので、お子さんが男の子であっても女の子であっても、平素からお金に対するリテラシー教育をしていきたいものです。

今は学校でも、「公民」などでカードや借金の恐ろしさについて少し教育はしているようです。ですがご家庭でも一度しっかりお話されるとよいでしょう。

 

本日の教訓です

一、お金の貸し借りは慎みましょう

一、どうしても貸したい場合はあげるつもりで

一、保証人はなってはいけません

一、断る場合は上手なウソを!

一、お子さんにはお金のリテラシー教育を!

近く「内容証明」についての固定ページをアップしますのでそちらもご参照ください。

人生にとってお金は必要なものであり大切なものですが、お金に振り回されてしまえばかえって不幸な人生となってしまいます。

地に足をつけて一歩一歩着実に歩んでいきたいものです。